シンプルなアイデアだけど、だからこそしっかりやるのは難しいんだろうな「本日の浮遊展 by 林ナツミ」

観に行った直後からだいぶ時間が経っていますが、世に出しておいた方がいいよな〜と思った展示なのでアップします!!!

青山スパイラルガーデンで開催されたこの展示。
会期はとても短かったです。1週間程度。(スパイラルでの展示っていつも1週間程度な気がする。素敵な展示が多いのに、短いよ〜〜〜><)

でもどうしても行きたかったのです。
なぜなら、林ナツミさんのブログのファンだったから。
つくりだしているものも好きだったんですが、何よりも『重苦しい時代だからこそ、ふっと浮いた写真を撮っていきたい』という彼女のコンセプトがとても好きで。
なので、スケジュールの合間を縫って根性で観てきました。
観て良かった!!!!!

本日の浮遊展 by 林ナツミ

入口から、パノラマ浮遊写真、3D浮遊写真が続いた後に、上の写真の真ん中あたりからのスロープを上がっていく形で、小さめの浮遊写真が飾られていました。

本日の浮遊展 by 林ナツミ

1枚目の写真で男性がカメラをかまえていたのは、その正面にこの浮遊写真があったから。
スパイラルに入って真正面のところです。
この位置にこの写真というのは、すごくいいなぁと思いました。
伝わるかわからないけど、この作品ってめっちゃくちゃ大きいんですよ。
いちばん花形な場所に、この大きさの作品を置く、その潔さが素敵。


ちなみにこれ、ワコールの工場での写真のようなんですが、その関係か、スパイラルガーデンではウンナナクールの限定ショップが出ていました。

本日の浮遊展 by 林ナツミ

スロープに飾られていた写真で好きだったもの。
緑の色と、黄色と赤の服の取り合わせが素敵。浮遊感も絶妙。

本日の浮遊展 by 林ナツミ

これもスロープに飾られていたもの。
額の余白も含め、構図と配色がとても綺麗。

本日の浮遊展 by 林ナツミ
ワコール写真の裏側はこの写真

新作もあったとはいえ、ブログで見たことがあるものがやはり多かったんですが、それでも、サイズが大きかったり、きちんと額との相性を考えて飾られていると、全く違う見え方になるのだな、と。
写真の並べ方ひとつとってもセンスというのは発揮されるのだな、と。
(この並べ方のセンスは蜷川実花さんもめちゃめちゃ素敵よね、と思っています)
そんなことを改めて痛感した次第です。

今度はもう少し小さいギャラリーでもいいから、長めの会期でやってほしいなー。

以下、フライヤーからの引用。

内容

浮遊セルフポートレートシリーズ『本日の浮遊』で今注目されるアーティスト・林ナツミの展覧会を東京・青山のスパイラルガーデンにて開催致します。

林ナツミは「よわよわカメラウーマン日記」というブログで、2011年元日より『本日の浮遊』と題し、自分自身が宙に浮いている写真を1日1カット発表するプロジェクトを始めました。
その日彼女が訪れた場所で、自分がジャンプした瞬間を撮影するというシンプルな写真です。
それは、ジャンプの瞬間の事実を写しながらも、重力を無視した超常現象にも見えます。
この写真が1年間の日記として発表されることで、物理的法則から自由なひとりの女性をめぐる神話的世界が、われわれの現実世界と地つづきでリアルな存在として立ち現れます。

林はブログに加えツイッターとフェイスブックで活動を展開、プロジェクトの主な舞台はインターネットです。
プロジェクト開始から数ヶ月で世界中に浮遊写真のブームが起こり、自分の浮遊写真を撮る人々が続出しました。
そして、多数の個人ブログからニューヨークタイムズ、ウォールストリートジャーナルなどのメジャー紙まで、世界各国のメディアが次々に『本日の浮遊』を紹介しました。

本展では、ベトナムで撮影された本邦初公開の作品を中心に、林ナツミの代表作が一堂に展示されます。
6mを超す吹き抜けのアトリウム空間に吊られる巨大な作品や、全長8mのパノラマ作品、3D作品等の展示を予定しています。
初めての大規模な個展であると同時に、『本日の浮遊』を全身で体感いただける大胆な会場構成も特徴といえるでしょう。

インターネットを通じて広がりつづける浮遊写真への支持はいったいなにか。
彼女の存在は人々の心にどんな波を引き起こしたのでしょう。
会場でその魅力の一端に触れていただけましたら幸いです。