「星を賣る店 クラフト・エヴィング商會のおかしな展覧会」に行ってきたよ!

体調が芳しくない日々が続いていますが、完全に自業自得です。寝不足です。

 

 

 

ある休日の昼下がり、なんとなく眺めていたTwitterのタイムラインに流れてきた『クラフト・エヴィング』という文字列。
えっ?と思ってそのツイートをたどると、どうやら友達が『クラフト・エヴィングの展覧会』に行ってきた模様。
ざっくりした感想と説明を聞くだけでもじゅうぶんに興味が持てたので、一人の時間をとれた休日に足を運ぶことにしました。
それが先週末のことです。
開催している世田谷文学館でのページのつくりが簡素だったこともあって、 この時点ではさほど期待していなかったのが正直なところ。

 

 

さて、展覧会の中身についての話をする前に『クラフト・エヴィング商會』について説明でも……とか言っておきながら、詳しいわけでもなんでもないんですががが。
wikiによれば、 吉田篤弘さんと吉田弘美さんご夫妻による装丁家、作家…となっています。
ただ、私の印象では、装丁家というよりも、不思議なものを作り出すおふたり…というか。
「ないもの、あります」という作品名がしっくりくるものを作り出しているおふたりです。

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この展覧会は、そんな『ないようなもの』がたくさん『あります』。
それは例えば「稲妻の先のところ」だったり、「睡魔のコレクション」だったり、「回答だけが書かれた本」だったり…。
そんな幻のような夢のような品々は、どれも年月を経た素敵なパッケージに包まれていて、その背景にある物語にも唸らされてしまうようなものばかりです。
とにかく全体的にセンスがいい。

 

 

展覧会は『クラフト・エヴィング商會』が棚卸しをしている、という設定です。
だから、場内の最初のエリアは、たくさんの積まれた箱と、その箱の上に無造作に開かれた状態で置いてある箱が置いてあります。この中に『商品』と、簡単な説明が展示されています。
いい!棚卸しっぽくてすごくいい!!!
『クラフト・エヴィング商會』の著作を一冊でも読んだことのある方なら分かるかと思いますが、夢物語のような背景を持ったクラフト・エヴィング商會の『商品』を実際に目にできるっていうのは、ものすごく不思議な感覚です。夢とうつつの狭間にいるような。
しかもけっこうな数ありましたし。50個くらいあったのかなぁ。

 

 

そして、その棚卸しエリアの次には古書店や『クラフト・エヴィング商會』の建った町並みがつくられていました。
先述の通り、あまり期待値の高くない展覧会だったので、この町並みには興奮というか、それを通り越して感動すらしていましたね…。ものすごくツボだった…。
古書店の店頭にいくつかの『商品』、『クラフト・エヴィング商會』には「電気ホテルの見取り図」や、『商品』のネタになったと思われるメモ書きなどが展示されていました。
このメモ書き、地味ながら名言揃いでした。グッとくるものがいくつもありました。

 

 

その町並みエリアを抜けると、吉田篤弘さんの作品に関連の深いグッズが展示されているエリアとなります。
作品に登場する猫が拾ってきたものたちや、キーになるアイテムの「ホワイトアルバム」(フィンガーボウルの話のつづき で登場します。)や…。
あとは、著作の展示や試聴コーナーもありました。試聴のところは混んでいたためスルーしたので、どんな展示だったのか分からないです…。
そして最後には、装丁を手がけた本がどどーんと飾られていました。これは圧巻でした。

 

 

何度も書いちゃって申し訳ないんですけど、楽しそうだなーとは思いつつも、さほど期待していなかったんですよ。20個くらいの商品がガラスケースに展示されてておしまいかなー、程度にしか想像していなくて。
だから予想が良い意味で裏切られまくった展覧会でした。
『クラフト・エヴィング商會』ファンはもちろん、クラフト・エヴィング商會を知らないひとがふらりと行っても楽しめる展示だと思います。
今月末(3月30日)までの開催ですが、私は機会があれば再度行きたいなー、と思っているほどです。
とりあえず今回の展覧会と連動している(?)本は購入したいです。

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これに、今回展示された『商品』はぜんぶ載っているんだとは思うんですけど、さりげなく入場チケットも可愛らしいし(しかもこれに関連した『商品』もある。)クラフト・エヴィング商會発行の新聞(号外)も貰えるし、展覧会自体に足を運ぶ価値は絶対あります!
ひとりでも多くのひとに、この世界観を体験してもらいたいなぁ、と思った次第です。
体調がよろしくないから文章がいつも以上に支離滅裂なかんじかとは思いますが、とにかく良かったことが伝われば幸いです。
みんな行ったほうがいいよ!